民族藝術学会第92回東京例会のお知らせ

音楽科卒業生の澤田篤子さん(昭和48年卒・昭和50年修)の講演のご案内です。

非会員も参加可能となっていますので、みなさま奮ってご参加ください。

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民族藝術学会第92回東京例会のお知らせ

講演「声明(仏教声楽)の旋律生成の仕組みと理論化―平安・鎌倉期を中心に―」


◇日時 2020年12月5日(土)14時~17時

・オンラインによる開催(事前申込みが必要です)

・民族藝術学会ホームページ(https://mg-gakkai.org/第92回東京研究例会 2020.12.5(土)

オンライン開催)から12月4日(金)までにご登録ください。

・イベント前日に、一斉メール(bcc)にて参加に必要なリンク等の情報をお知らせします。

・非会員の方も参加可能です。


◇司会 井上登喜子(お茶の水女子大学)


◇講演者 澤田篤子(洗足学園音楽大学客員教授・大阪教育大学名誉教授)


◇題目 「声明(仏教声楽)の旋律生成の仕組みと理論化―平安・鎌倉期を中心に―」


◇概要

声明の旋律は、本来、その歌詞を構成する各字の音韻に由来するものだが、声明の理論の構築にあたり、雅楽の理論を援用し、また仏教、五行陰陽等の解釈も加わって難解になり、机上の空論とさえ言われることもある。しかしその旋律面に関する理論は、旋律を動態的に捉えた声楽曲独自の発想から生み出され、現行の声明旋律の説明に耐えうるものである。中世以降の仏教声楽を含む声楽諸分野の旋律形成にも多大な影響を与えたのは、ひとつには声の音楽の実態に即した理論であったためと言えよう。

本研究では、今日に伝わる声明理論の形成・体系化が試みられた平安期から鎌倉期に至る時期に注目し、最古の声明理論書とされる湛智の『声明用心集』、およびその発想の礎となったと考えられる安然の『悉曇蔵』を主軸に据え、さらに両師の他の著作およびその他の関連文献を比較検討することにより、当時の声明の旋律生成の仕組みを明かし、その理論化の過程の解明を試みるものである。


◇懇談会 講演後に、澤田篤子氏を囲んで、懇談(質疑応答含む)の時間を設けます

座長 永原恵三(お茶の水女子大学)


◇問い合わせ先 民族藝術学会東京事務所mg.tokyo.office@gmail.com